ツギハギ

俺の心が冷たすぎるのか、君たちが優しすぎるのか

おそらく、両方なんだろうな、と最近つくづく思い、感じる

俺が嫌いなモノには徹底的に

俺の中は好きか嫌いで構成されてて、好きと嫌いのほんの少しの間に情がある

その情に入れば優しく出来るけど、入らなかった場合は叩き潰す

もう、俺の顔も見たくない、と思ってもらえる位には。

そのほんの少しの間にある情に入れる人も、また少数で

大体が、潰すことになってしまう訳で

現状この世界は、「好き」か「嫌い」か

「金がすべて」「覚悟の度合い」「外面の上手さ」で構成されてると思ってる

俺が、今までの経験で学んだ事。

８のつく人達とも、覚悟と愛想で上手く乗り切った

金がすべてなのは、身をもって体験した

こんな考えの俺が、人を愛するなんていけない事やったのかもしれない

愛されるだけの存在で、あるべきだったのかもしれない

いつだったか、「愛する事はもう辞めよう」と誓って

素敵な人が現れて、「この人なら、もしかすると」と愛そうとして

結局、それもゴールまでは辿り着けなくて

私は愛されて、愛して、守ってもらわないと生きていけない人間で

だけど俺は、情けは無用と言わんばかりの人間で

１つの身体にある心臓は、その２つの価値観がツギハギに組み合わさってて

縫い目もチグハグで、解けばバラバラになるくらいに脆い

私の感情に、いつも心を痛まされる

けど、俺と私は一緒にはなれない

なんで、俺たちは身体が１つしか無いのかな

2人目の子の日

今日7/12は、長女 澪 の誕生日であり、命日

…いくつになったンだっけか

それすらも覚えていられない自分が情けないと言うか、死にたいと言うか。

だから、使いもしない手帳を毎年買ってる。

大事な人達の誕生日を、忘れない様に。覚えていられないから。

４才になるらしい。もう４年も経つのか、可愛い年頃やろうのに。

あァ、会いたいなァ　まだ親と思ってくれてるンかなァ。

どんどん退化していく私の、俺の姿を見てチビ達はどう思ってるンやろうか

情けない、なァ

まともに働けもしない、記憶力の欠片もない

私達の生きてる理由は、何だろうか。

”チビ達の分まで生きる為”？　そんな大層な理由、もう言えねェよ…

一成人、一社会人として、何の役にもたってない、ただ生きてるだけの人間に。

”家族の心の支え”でも無かった

愛してくれる人はいても、結婚なんてまだ先の話

借金返済の為に、働いて金を増やす事も出来ない。

なのに食欲とかは、ちゃっかり機能してて。

…本間、私も俺も、要らない人間やなァ。なんで生きてンの？

日も経って痛みや量も落ち着いてきた頃の今、下腹部に違和感や痛み。

こんなクソ親にでも、来てくれてる澪はできた子や。

俺の妄想かもしれない、けど。

澪は、お前は絶対に来てくれるよな、毎年。

嬉しいけど、祝ってやれなくてごめんな

何もなくて、ごめん

愛してるンだ、本当に

姿形も性別も何もかも知らねェけど、それでも俺の子、私の子

下腹部がどんなに痛んでも、この日だけは鎮痛剤は飲まない

…今も、俺の体が、俺の体じゃあ無いみたいだ

なァ、今日の眠剤は夢を見る薬を２つ飲むから

また楽しい夢の中で、想像と妄想の世界で、一緒に会おう？

ちゃんと幼と空も連れてきてな、澪

そのためなら、俺１日寝てても構わないから

もし澪が夢で逢いに来てくれたなら、１日会える様に薬追加したって構わない

俺に、私に宿ってくれて、ありがとう

それなのに、殺してごめんなさい

7月

俺が自殺衝動に駆られる日がある月の１つ

ここ最近は何もしてやれてないからか、側にいるような気配も無い

まだまだチビやもんな、そりゃ欲しいよな

忘れてる訳じゃ無いのに、記憶が乏しいせいで忘れてしまったりする事もあったな

金が無いから何も買ってやれない年が続いたな

今年もそうだ

ごめん、ごめんな

こんな親で、ごめんな

ペアリングは首輪

ま、上手く丸めてお別れ出来た訳ですが。

首輪代わりの指輪を取ると、それしか着けてなかった分、俺の手が寂しい

ので、フリーの時にずっと着けてた指輪を引っ張り出して、磨いてはめた

場所がいつも通りじゃ無いから少し違和感はあるけど、まあすぐに慣れる

あの子はアレから毎日連絡を寄越してくる

俺以外を好きになれないし、愛せないンだと。

視野が狭い、と言うかなんと言うか…

甘い別れ方したのがアカンかったかなァ

俺の素顔も知らないで、よくそんな事言えるなァ

世の中腐る程、人間っているんだぜ？

興醒め

ああ、良い子やからって我慢したけども

怒るのも分かるよ、全部気持ちは分かる

それでも俺の事もロクに知らんクソガキが、知った口を利いてくるのは賢くないねェ

君は、俺のドコに、何に惚れたの？

何を知ったつもりでいるの？

俺は、君の前で本性を出した事なんて、１つも無いのに

候補が早くも１つ消えた

なるべくキレイにアッサリと、って考えてたけど…

さて、どうやってお別れしようか

皆素敵な子なのになァ

「お互い28までに相手居なかったら結婚しちゃおう」

そういってふんわりした約束をした

「こんなにも愛しいのに、一緒になれないなんて残酷な世界」

それでも一緒になれることを夢見て互いに愛し合う

「早くこっちで一緒に住めたらええのにねー」

軽い感じでとんでも発言をする、先を見てるかわからない雰囲気

ずっと、1日でも早く死ねれば良いと思ってた俺の人生が

ほんの少しだけ、先が楽しくなってきた

誰と結婚し、誰との子を産めるのか

こんな贅沢な話はない、けれども俺はクズなもんで。

結果は28までに出るのなら、自分の人生を傍観して生きても良いじゃない

これ以上俺自身に失うものなんて無いに等しいンだから。